ヘアメイクアーティスト・エマブールの小川敬子です。
新型コロナウィルスの感染拡大から2年近くになりますが、この2年で私たちの生活だけではなく、仕事のあり方などいろいろなことが大きく変化しています。
それは就職活動にもあてはまります。
大学生にはコロナ以前からもホームページの作成ができたりと、さまざまな技能が就職活動で求められるようになっており、私が就職活動をしていたころとは大きく変わっていることにとてもおどろいたことがあります。
コロナ発生後からは人との接触を避けることがもとめられるため、オンラインで面接がおこなわれたりと面接のあり方自体に大きな変化が出てくるようになりました。
また、全世界的に大きく取り上げられている『SDGs(エス・ディー・ジーズ)』の1つに掲げられている「ジェンダー平等を実現しよう」の項目の観点から、男性と女性を性別的に分ける判断材料となる、証明写真の添付が不要になる可能性が出てきています。
そのため今の履歴書には写真を貼る欄のないものも出てきつつあります。
さらに就職活動で必要とされているリクルートスーツも性別を分ける判断材料になる可能性があることから、私服面接をおこなう企業様が増えつつあるともいわれています。
現に大手化粧品メーカーの資生堂では、2016年から私服面接を採用しています。
理由としてはSDGsの観点からだけでなく、「自分らしさを最大限に発揮してほしいから」という理由とのことです。
*日経電子版 U22 就活教室より
あと上記とは別に先日某ニュース番組において、今まで企業様宛に送付をしていた履歴書とはべつで、自己PRをするためにビデオ動画を取り入れている学生さんも増えているそうです。
これは企業側も企業PRを動画にして配信をしているところが増えていますが、双方が動画でアピールをすることによってより深く自分自身や会社のことを知ってもらうことができるという点にねらいがあるそうです。
じっさいにANA(全日空)では、エントリーシートとはべつに自己PR動画も選考材料の1つとして受け付けを実施しているそうです。
*「ワールドビジネスサテライト」より抜粋
数年前までは履歴書による第一次選考にのこることが重要視され、履歴書の写真撮影に力を入れる学生さんがとても多く、写真スタジオでヘアメイクと撮影をしてもらい、その仕上がったものを履歴書に貼って提出する方法がとても一般的になっていました。
ただ、写真修正をしたことによって写真とじっさいに面接に来たご本人との顔にちがいがあり、面接官に対してあまり良い心象をあたえないことが多かったことから、不採用となる学生さんもいると聞いたことがあります。
今までであればヘアメイクと撮影をプロにしてもらって写真を提出することができましたが、動画が面接の材料として使われるようになってくると修正をすることができません。
またさきほども挙げたように、SDGsの観点から写真の添付が不要となってきつつあるいま、実物の自分自身で面接に挑まなければなりません。
少し前置きが長くなりましたが、今日は就職活動で面接官にたいして印象が良く見えるメイクの仕方とポイントについてご紹介していきます。
それではさっそくご紹介していきます。
就職活動で印象の良いメイクの仕方やポイントについて
「ナチュラルメイク」へのまちがった思い込み
「就活メイク」と聞くと多くの方が「ナチュラルメイク」という言葉を思い浮かべるのではないでしょうか。
ですがこの「ナチュラルメイク」の意味についておうかがいしてみると、『スッピンみたいなメイク』とおっしゃる方が多いです。
もしもの話になりますが、皆さんが面接官だったとしてスッピンのようなメイクで来られた方にたいしてどのようなイメージを持たれるでしょうか?
この部分の想像をすることがメイクをする上でとても大切になります。
なおこれは面接に限ったことではありません。
人と会うときにたいしてなど全般的にあてはまります。
ナチュラルメイクとは=(イコール)スッピンではありません。
派手にみられてしまう可能性のあるアイメイクやチーク・口紅を使わずに、ベースメイクと眉だけをメイクすれば良いということではありません。
ナチュラルメイクとはすべてのメイクをしていながらも「自然に見えるメイク」のことを差します。
では次に自然に見えるメイクの仕方やメイクのポイントについてご説明していきます。
ナチュラルメイクの作り方とポイントについて
ベースメイクはツヤ感をすこしおさえる
ここ数年、ツヤ感のあるベースメイクがとても流行しています。
そのツヤ感もパール感のあるものや、ぬれたようなツヤ感などさまざまです。
ですが、このようなベースメイクはあまり面接官にたいして良い印象をあたえません。
なぜならば色っぽさや派手な印象が出てしまうためです。
各メーカーさんから販売されている化粧下地やファンデーションには、最初からパールやオイルの入っているものが多いです。
そのため全体的にツヤ感が出てしまう場合は、最後に軽くフェイスパウダーで押さえるとツヤ感をおさえることができます。
ただしフェイスパウダーを付け過ぎると、反対にまったくツヤのない肌に仕上がってしまうので注意が必要です。
そのため肌のテカリやパール感を軽くおさえる程度に使って下さい。
眉は髪の色よりもすこしあかるくする
就職活動がはじまると黒髪にする学生さんが圧倒的に増えます。
それは清潔感や真面目さを色で表現する意味合いがあるからです。
ただ、眉まで黒く描いてしてしまうとすこし地味な印象になってしまいます。
髪の色よりもワントーンあかるい色のアイブロウパウダーを使ってすこしだけ眉をあかるくすることで、あか抜けた印象に見せることができるようになります。

アイメイクは色の濃さをおさえる
ここ数年、茶色やすこし赤みのあるアイシャドウ1色で仕上げるメイクが流行っていますが、フォーマルな場となる面接会場においては不向きです。
印象の良い色としおすすめなのがベージュです。
ですがこれ1色だと目元の印象がとても弱いので、目のキワに茶色のアイシャドウを入れたり、黒茶などのすこし色の濃いアイライナーを使って目の輪郭をしっかりと出すことで、目元の印象を自然に強くすることができます。
なお、さきほどのベースメイクとおなじで大きなラメが入っているものやパール感の強いアイシャドウは厳禁です。
すこし表面がキラキラとするていどのパール感のものを選んで下さい。

チークは血色をあらわすていどに
チークはあわいピンクや、ややくすみ感のある落ちついた色をほお骨の位置にすこし色が分かるていどに入れることで、自然な血色感を肌に出すことができます。
濃く入れすぎたり、赤やあかるい色のピンクのチークを何度もかさねて付けるのはナチュラルメイクにはならないため厳禁です。
過去にある大規模な就活イベントで就活写真用のヘアメイクをしていたことがあるのですが、そこに参加されていた学生さんから、
「チークは入れても大丈夫なんですか?」
とご質問をいただいたことがあります。
次の項目で書きますが、口紅は落ちついた色を使うことがおすすめなため、チークを入れないと血色が悪くなり不健康そうに見えてしまいます。
そのため、ほんのりとチークで赤みを感じるていどに入れることがのぞましくなります。
口紅はリップグロスを使わず口紅だけのツヤ感で
コロナ禍に入ってから口紅やリップグロスの需要はとても落ち込んでいますが、面接のときにここぞとばかりにリップグロスを使ってリップメイクを仕上げるのはやめておきましょう。
ツヤが出やすくなるので口元だけがテカテカとした印象になってしまったり、色っぽさが出てしまったりするため、フォーマルな面接の場では不適切です。
なお、ここ2・3年ほど前から流行っているマット系の口紅もおすすめしません。
ツヤ感がなくなるためおちついた色の口紅の場合、とてもしんどそうに見えてしまうためです。
口紅には油分が多くふくまれているので、これだけでもじゅうぶん自然なツヤ感を出すことができます。
口紅だけのツヤ感で自然なリップメイクをしてください。
おすすめの色としては、ベージュ系のピンクやオレンジなどの色が肌にもなじみやすく、全体的に落ちついた雰囲気を演出してくれます。
まとめ
これは私が考える就活メイクの考え方ですが、就活のメイクにおいて大切なことは面接官から見て、
・会社の雰囲気やTPO(時と場合・場所)にいかに合わせられるかという能力的なこと
が見た目の印象から問われるのではないかと思っています。
上記に挙げたメイクの仕方とポイントについては、一般企業向けの就活メイクのアドバイスになります。
キャビンアテンダントや美容関係・また資生堂をはじめとした化粧品メーカーなどになると、またメイクの仕方がまったく変わってきます。
これは上の囲みに枠につづっている、「会社の雰囲気に合わせる」という部分に当たります。
企業理念や会社の雰囲気・特徴を知るとよりメイクもしやすくなります。
今は直接会社へ行ってパンフレットをもらわなくても、インターネット上で調べたり、動画を見ながらよりこまかい情報を得ることができます。
メイクも自己表現をするための道具の1つとして使うことができます。
面接官からどのように自分を見てもらいたいのか。
そこも踏まえながらメイクをしてみてください。
就活生の皆さんをこころより応援しています。
ヘアメイクのことはプロのヘアメイクアップアーティストにご相談ください。
動画や対面での面接に向けた就活用のメイクやヘアセットの仕方についてヘアメイクレッスンをおこなっています。
プロが現場で行っているメイクテクニックを基礎の基礎から学ぶことができます。
また、その人のお顔立ちに合わせたメイクも学ぶことができます。
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