ヘアメイクアーティスト・エマブールの小川敬子です。
先週あるSNSサイトで『アイライナー』がトレンドワードに上がっていました。
あたらしいアイライナーが発売されたのかと思って見てみると、ある方が投稿したアイライナーについての記述が非難を浴びているようでした。
その内容はというと、リキッドアイライナーを使うと古くさいメイクになるというニュアンスの内容でした。
*内容はあえてすこしやわらかく表現しています。
投稿をされている方はわたしとおなじヘアメイクアップアーティストさんではありませんでしたが、過去に美容部員をされている方とのことだったので同業者です。
このような投稿をされていることをとても残念に思いました。
今日はお化粧品と流行りのメイクについて、わたしが思っていることを綴りたいと思います。
ヘアセットやメイクの流行のうつりかわりについて
わたしは18年間にわたってヘアメイクという仕事に就かせていただいています。
まだ20年には達していませんが、人が成人するほどの時間の長さを美容についやしていると、年代ごとの「流行り」とそのうつりかわりの早さをとても実感します。
80年代のバブル全盛期、コギャルブーム、コンサバ(保守的なスタイル)が流行った時代。
そしてギャルメイクが流行り、今はナチュラル志向へと、言葉で表現をしてもうつりかわりを感じとっていただけると思います。
メイクや髪型の流行りに応じて、お化粧品やヘアセット用品もどんどんと進化しています。
たとえば、ウェットスタイルをつくり出すために使われているヘアオイルやバームもその1つです。
またメイクでたとえるならば、ギャルメイクを象徴するしっかりとしたアイラインを引くために開発されたのが「ジェルライナー」です。
髪型やメイクは時代背景を映し出しているともいわれています。
バブル全盛期のころの日本はとても景気が良い時代であったため、とてもはなやかな髪型やメイクが流行りました。
そしてバブルが崩壊するとともに保守的なスタイルが人気となり、コンサバティブなファッションが流行しました。
使う化粧品によって流行遅れのメイクにはなりません
ジェルライナーやヘアオイルのように、流行に合わせてお化粧品やヘアセット用品も進化していきます。
ですが、昔からあるリキッドアイライナーや練りチークといったものを使うことによって、メイクが古くさくなることはありません。
なぜならば、『お化粧品は使うものであり、メイクは技術をつかって表現するものだから』です。
また、使うことによって古くさいメイクに仕上がってしまうお化粧品であれば、すぐに売れなくなってしまうため市場から消えてしまうはずです。
わたしも過去にギャルメイクが流行っていたころは、MACのジェルアイライナーを愛用していました。
ですがそれはただ単に、流行りのメイクで使われているからという理由ではありません。
という機能性を重視して使っていました。
その当時は付けまつげも2枚3枚とかさねて使うほど、濃くしっかりとしたアイメイクが流行っていました。
そのためそのまつげのボリュームに負けないようなアイラインを引くためには、しっかりとした濃く太いラインを引く必要が出てきます。
リキッドアイライナーはほそい線をキレイに描くのにはとても使いやすいですが、しっかりとした太さを出すためにはなんどもラインを引き足していく必要が出てくるため時間がかかってしまいます。
このような理由でわたしは機能性を重視してジェルアイライナーを使っていましたが、目尻のラインを長くはね上げるときは、リキッドアイライナーに持ち替えるなどして使い分けるようにしていました。
現在のメイクでわたしが使っているアイライナーについて
ギャルメイクのブームが過ぎ、ナチュラル志向のメイクが流行るようになった今は、ジェルアイライナーから茶色のリキッドアイライナーを使うようになりました。
その理由としては、
・遠くからの撮影でも目の印象をはっきりとさせることができる
・近くで見ても違和感のない自然なアイメイクに仕上がる
という理由からです。
Hair & Make : Yukiko Ogawa (AimaBle)
ですが、メイクで表現する内容やお客様の目のかたちなどに合わせて、ジェルアイライナーやペンシルライナー、黒のリキッドアイライナーなどを使い分けていきます。
それが、『お化粧品は使うものであり、メイクは技術をつかって表現するものだから』の言葉の意味です。
メイクをする上でもっとも大切なこととは
メイクをする上でもっともたいせつなこととは、
・自分の個性をたいせつにすること
・そのときの自分の気持ちに合わせてメイクをする
ということです。
たとえばいままでリキッドアイライナーを使ってアイラインを引いていたのに、ジェルアイライナーに変えたことでメイクがむずかしくなったり、アイメイクが濃く感じるようになってしまったりすると、外へ出て友達に会う自信が一気になくなってしまはずです。
また、「みんながしているから」とまったくおなじメイクをしていては、自分自身の良さや個性を消してしまうことになります。
プリクラで撮影した顔がみんなおなじになることといっしょです。
メイクは自分に自信を持つためにすることがたいせつですが、そのときの自分の気持ちに合わせることもたいせつです。
かなしいことがあったり、気持ちが落ちているときはいつもよりもすこし強めにアイメイクをしてみる。
反対に、気持ちが高ぶっていたりイライラしやすくなっているときはアイメイクを弱める。
これは美容家のIKKOさんも著書『IKKO 心の格言200』のなかでおなじことをおっしゃっています。
さいごに
今回「アイライナー」という言葉がトレンドに上がって非難されるほど注目をあつめたのは、リキッドアイライナーを使うことを強く否定する書き方がされていたためだと思いますが、もっとちがう表現をしたり、流行りのアイメイクにするためにはどのようなアイライナーを使えば良いのかも説明していれば、このようなことにはなっていなかったのではないかと思います。
またこの件を知って、おなじく美容にたずさわる者としてわたしもブログをつづったりしていますが、気をつけていかなければならないなと痛感しました。
お化粧品は、「これを使うと流行りのメイクにならないのでだめです。」と言うことはありません。
ちょうど先週、『ナチュラルな印象に仕上がるアイメイクの仕方』についてブログを更新したばかりですが、メイクを表現するための技術もたいせつです。
自分が使いやすいと思うお化粧品を使う方がきれいにメイクが仕上がります。
またそのお化粧品を使って流行りのメイクに仕上げるのであれば、その技術について調べたり学べば良いんです。
自分の個性・今の気持ち、そして自分に自信が持てるようになることをたいせつに、お化粧品を使ってメイクをしてくださいね。
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