はじめまして。
わたしは大阪・堺市でヘアメイクアップアーティストとして活動をしている、「エマブール」の小川敬子です。
先週までバタバタとした日を過ごしていたのですがようやくおちついてきたので、ひさしぶりに専門学校からの親友とランチへ行きました。
わたしはヘアメイクアップアーティストとして活動をしていますが、親友は専門学生時代からビューティーカウンセラー(美容部員)になりたいと思っていて、おたがいに専門学校を卒業してからはそれぞれの希望する道へ進みました。
もう20年近い付き合いになるのですが、道はちがえども、志しを持って仕事をしている親友とずっと友達でいられることに感謝するばかりです。
ところで、あなたはヘアメイクアップアーティストとビューティーカウンセラーのちがいがわかりますか?
多くの方があまりちがいをうまく説明できないと思います。
今日はヘアメイクアップアーティストと美容部員はなにがちがうのかや、美容部員になるための方法についてもご紹介していきたいと思います。
このブログの信頼性について
このブログを書いているわたしは、ヘアメイク歴19年のヘアメイクアップアーティストです。
9年間、結婚式場でブライダルヘアメイクの経験を積みました。
ブライダルヘアメイクにおいてはセントラファエロ・アンジェルミエールにて、5年連続顧客満足度第1位を獲得しています。
現在フリーランスとして、CMなどのメディア撮影から結婚式のヘアメイクなど、さまざまな現場でヘアメイクアップアーティストとして活動をつづけています。
それではさっそくご紹介していきます。
ヘアメイクアップアーティストと美容部員の仕事のちがいについて
ヘアメイクアップアーティストもビューティーカウンセラーも、人にメイクをするイメージがとても強いと思いますが、仕事の内容には大きなちがいがあります。
まずはじめに、わたしたちヘアメイクアップアーティストの仕事についてご紹介していきたいと思います。
ヘアメイクアップアーティストの仕事について
ヘアメイクアップアーティストはメイクやヘアセットをして、人に見せるためのヘアメイクをすることが仕事です。
例としては結婚式や広告などの撮影、映画などの動画など、見る対象となる方がいることを前提とした技術をご提供することがほとんどです。
ときおり入学式へのご出席や、個人の記念撮影といった私的なヘアメイクなどもありますが、ご家族やご友人といった方々に、撮影した写真を見せる場が出てくる可能性もあります。
また美容部員さんとのちがいとしてもっとも大きな点として挙げられるのが、ヘアセットができるのかできないのかということです。
わたしたちヘアメイクアップアーティストはヘアーとメイクと書かれるように、ヘアセットも業務の中に入ってきます。
ですが美容部員さんたちの仕事にはヘアセットはありません。
中にはヘアー用のブラシなどを取りあつかわれているメーカーさんもあるので、そのようなところではもしかするとヘアセットをすることがあるのかもしれませんが、ヘアセットをしたとしても、ブラシの効果を実感していただく程度のことなので、ヘアアレンジをするということはないはずです。
現にあなたもそのようなことをしている美容部員さんを見かけたことはないと思います。
ただ、わたしたちの職種はもうすこしこまかく分けることができ、ヘアセットはせず、メイクのみを業務とする、メイクアップアーティストの方もおられます。
ヘアセットをしないので仕事の幅がとても限られてくるため、大阪でもごく限られた人しかいませんが、東京へ行くと広告や雑誌の撮影などでは、ヘアセットとメイクを分けておこなうことが多くあるため、メイクだけの仕事の需要も高くなります。
では、美容部員の仕事とはどのようなものなのかをご紹介していきます。
美容部員の仕事について
エマブールがおこなっている、お化粧品お買い物同行の様子です。
美容部員さんの主な仕事は、お化粧品の販売をすることです。
百貨店へ行くと各コスメカウンターにかならず、そのブランドのビューティーカウンセラー(美容部員)さんがいます。
上の写真のようにお客様にメイクをすることも業務に入りますが、それは人に見せるためのメイクではなく、お客様ご自身のためのメイクをしています。
ビューティーカウンセラーさんがおこなうメイクは、自社のお化粧品を使ったメイクです。
すなわち、自社のお化粧品を使うことで、いかにあなたの魅力がより良く引き出すことができるのかを実感してもらうためにメイクをするということです。
あなたも化粧品売り場で塗ってもらった口紅でグッと表情があかぬけたら、その口紅が欲しくなった、という経験はありませんか?
ビューティーカウンセラーは、あなたの魅力を引きたてるお化粧品をメイクといっしょにご提案することで、購買意欲を高める販売のスペシャリストです。
ここが一番ヘアメイクアップアーティストととの大きなちがいになります。
そしてヘアメイクアップアーティストとビューティーカウンセラーのもう1つの大きなちがいが、化粧品の成分や皮ふの構造といった、お化粧品やスキンケアの知識については、圧倒的にビューティーカウンセラーの方が知識が広くて深いということ。
わたしたちヘアメイクアップアーティストも、ある程度のお化粧品や肌の構造といった知識は持っていますが、基本的には人の見た目を大きく変えるメイクやヘアセットの技術に優れています。


Hair & Make:Yukiko Ogawa(AimaBle)
ですがお化粧品の成分的なことや、それらが肌にあたえる効果などについての知識は、圧倒的にビューティーカウンセラーの方が勝ります。
そのためわたしもよく親友と話すと、気になる化粧品の成分について聞くことができたり、年齢ごとの肌のなやみを解消するためのより良いお化粧品を教えてもらったりと、会うたびに勉強会をしてもらっているようで、すごく楽しいですし勉強になります。
先日もコンシーラーの話や年齢によるカバーメイクの色選び、わたしが欲しいと思っている眉用のリキッドライナーが今はほとんど無くなっていること、また、化粧品の系列会社についてなどの裏話的なこともたくさん聞くことができて、ものすごく楽しかったです♪
余談ですが、わたしの親友は過去、クリスチャン・ディオールで長年にわたってビューティーカウンセラーをしていたのですが、彼女の話によると、ディオールはルイ・ヴィトンの系列会社とのこと。
わたしが先日コンシーラーを購入したアディクションはコーセーの系列です。
化粧品ブランドってそれぞれが単独のものだとわたしも思っていたのですが、コーセーや資生堂などのように、大きなブランドの枠の中に入っていることを知ると、それもすごくおもしろいですよね。
また使っている原材料にちがいはあっても、生産ラインはおなじはずなので、あたらしいブランドでお化粧品を買うときの参考にもできますよね。
美容部員をしている親友と話をしているとこのような知識がたくさん増えるのですが、とても勉強になりますし、お化粧品をあつかうプロであることを実感します。
ではつぎに、親友から教えてもらった美容部員になるためのお話についてご紹介したいと思います。
美容部員になるためには
先ほども少し触れましたが、わたしと親友はおなじ専門学校の卒業生です。
彼女がヘアメイクの専門学校に入学した一番の理由が、「美容部員になりたい」という目標があったからです。
そのため専門学校でメイクの仕方を学ぶことで、就職してからも即戦力となれることや、就職活動も有利にはたらくことを見越して、大学ではなく専門学校へ入学することを選びました。
専門学校の卒業時期が近づくと同時に、立ちはだかるのが就職活動です。
わたしの親友も第一希望である化粧品ブランド「RMK」を受けたのですが、結果としてはとても残念なことに不合格でした。
というのも、RMKでは専門学校の卒業生よりも、大学の卒業生を希望していたことが大きかったそうです…。
わたしの専門学校の後輩にも美容部員を希望して入学した人がいましたが、彼女は希望とする「MAC」を受けたものの、結果として親友とおなじく不合格になったと聞きました。
即戦力になりうる専門学校の卒業生よりも、大学卒の方を選ぶ理由として考えられることとしては、学歴優先の社会であると言うことだと思います。
ましてRMKやMACは百貨店に入るコスメブランドなので、よりその傾向が強いのかもしれません。
またコスメブランドに入社すると、入社後から社員研修がはじまり、そこで化粧品や皮ふについての知識を学んだり、メイクやスキンケアの技術を習得することができるので、そのような理由からも専門学校で学ぶ技術的なことよりも、学歴が優先になるのかもしれません。
結果としてわたしの親友は、当時はまだ資生堂系列であったアユーラへ入社し、後輩はコスメデコルテへの入社が決まりました。
彼女たちはそれぞれの会社へ就職をし、そこで美容部員をしながら何度か希望とするRMKやMACを受けたのですが、美容部員としての経験を積んでも入社できなかったので、専門学校へ行くよりも、大学を卒業しておく方が就職したいコスメブランドに入りやすいのではないか、と親友が話していました。
その後わたしの親友はアユーラからクリスチャン・ディオールへの就職が決まり、そちらで長年勤めることになります。
当時はハイブランドも正社員雇用をしていましたが、今は多くの美容部員さんは非正規雇用となるそうです。
ですが正社員としてコスメブランドではたらく方法にはもう1つあるそうです。
それが、百貨店の正社員になること。
コスメブランドではたらくには、各コスメブランドが募集をかけているときに面接を受けることを想像しがちですが、親友の話によると、百貨店に就職することでコスメブランドに配属されることがあるそうです。
じつはわたしは専門学生のときに、阪急百貨店で販売のアルバイトをしていたことがあります。
そのときに阪急百貨店のマネージャーさんと仲良くなったのですが、
「今度化粧品売り場にあたらしく、イヴ・サンローランが入ることになったんだけど、美容の専門学校に通ってるし、ここで社員としてはたらかない?」
と、声をかけていただいたことがあります。
そのときは美容部員ではなく、ヘアメイクアップアーティストになりたかったので、後ろ髪を引かれながらも丁重に辞退させていただいたのですが、今から思うととてももったいない話ですよね…。
親友からその話を聞きながら当時のことを思い出したのですが、百貨店の正社員からコスメブランドに配属してもらうという方法もあります。
希望のコスメブランドに配属されることはおろか、もしかすると化粧品売り場以外の部門に配属される可能性も高くはなりますが、非正規ではなく、正社員としてはたらくことができるので、収入面や保障はとても安定したものになります。
まとめ
ヘアメイクアップアーティストと美容部員の仕事は、似ているようでその性質には大きなちがいがあります。
お客様にメイクをするという点はおなじですが、アーティストの仕事はだれかに見せるためのメイクをし、美容部員の仕事はお客様の魅力を引きたてるお化粧品を選び、購入いただくことが主な仕事です。
そして美容部員さんになるためには、大学を卒業している方が合格はしやすいものの、非正規雇用がほとんどであること。
ただ百貨店の正社員となることで、そこからコスメブランドに配属されるという方法で、正社員としてはたらく道があることについてもご紹介をしました。
わたしたちヘアメイクアップアーティストも正社員としてはたらけることはほとんどないのですが、美容部員さんもなかなかきびしい現実があります。
ですが、わたしも19年間ヘアメイクアップアーティストとして仕事をつづけていますし、親友も美容部員として今も仕事をしています。
それはあきらめずに経験をずっと長く積みつづけてきたことが、一番大きな成果となって表れているのだと実感しています。
現在、わたしはフリーランスとして活動をつづけていますが、わたしの親友は結婚・出産を機に、百貨店での美容部員から、ドラッグストアの美容部員に転身しました。
はたらく場所が百貨店からドラッグストアに変わったことで、はなやかさはなくなったように思われるかもしれませんが、長年の美容部員としての経験を活かして、今もドラッグストアの美容部員として仕事をつづけることができていますし、正社員でありながら、家事や子育てに差し支えることのないとても良い環境で仕事ができているので、親友は今のはたらき方にとても感謝しています。
わたしたちヘアメイクアップアーティストとおなじように、お化粧品を販売することも技術です。
技術は長くずっとつづけることで成長し、実を結びます。
そしてなによりも、おすすめしたお化粧品やメイクの技術をお客様がとてもよろこんでくださったり、笑顔になっていただくことができたら、なににも代えがたい一番の報酬になります。
お客様にメイクをすることの楽しさや、うつくしくなることで気持ちが大きく変わることを伝えることのできるすばらしいお仕事。
リアルな内容をたくさんつづりましたが、すばらしい仕事であることに誇りと志しを持って臨んでいただけるとうれしいです。
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